Synology DS216J から QNAP TS-230 に乗り換え(設定その1)
気まぐれでNASを買い替える
買い替え検討
Synology の DS216J をしばらく使っていました。
特に不具合はありませんでしたが、使用期間もそれなりに経ってきたので、思い切って買い替えです。
HDDは購入当初、2TB×2 (RAID1)で運用していましたが、途中で4TB×2 に換装しています。
NASでやっていることと言えば
- PCデータのバックアップ
- 普段使用しないデータの保管
- 音楽、動画データなどの保管、再生
- スマホの画像バックアップ
というような。そこまで複雑ではない内容です。
コンパクトデジカメは持っていますが、NASの利用目的でよくある「デジタル一眼レフカメラの画像を大量に管理する」といった、目的はありません。
買い替えを考えるにあたって、上位機種も検討しました。
メモリ や PCI-eボード の追加、換装可能だとか。2.5GbE だとか、LANポートを複数使用してリンクアグリゲーションだとか、いろいろありますがコストや手間を考えると、ウチではオーバースペックになるだろうと。
所詮個人使用ですし、結局大したことはしていなくて、NASの機能を最大限使いこなせているとは言えないので、エントリーモデルで十分だろうと判断。
いざとなれば、買い替えはいつだってできます。
TS-230に決める
エントリーモデルということで、最終的に QNAP の TS-230 とSynology の DS220J で迷いましたが、結局QNAP の TS-230 に決めました。
なんとなくライトな用途だと、DS220J の方が人気がありそうな感じでしたが、だいたい同じ価格帯ながらメモリ2GB 搭載など、ハードウェアの性能はTS-230 の方が上だろうと判断しました。とはいえ、メモリはライトな用途である場合は、あまり容量の違いを実感できないパーツではありますが。
TS-230はホットスワップ対応とはいうものの、HDD を頻繫に入れ替えるというのでもなければ、あまり気にしなくてもいいポイントかもしれません。
筐体の大きさについて
TS-230はHDDを縦に搭載するので、DS216J(DS220J) と比較すると、奥行が短くなる代わりに縦に長くなります。ぱっと見はこれまで使っていたDS216Jよりも、コンパクトな気がします。
折角なのでくらべてみました。TS-230の方が縦には長くなってしまいますが、一回り小さいようです。適当な写真なのでわかりづらいかったらすみません。
設置場所によっては奥行より高さの方が気になる、という方もいらしゃるかと思いますので、気になる方は実物を見てみるかサイズを調べてください。
HDD
HDDは DS216J で使用していたものをそのまま流用します。
ちなみにHDD のうち1本は人気のWD Red、もう1本はSeagate IronWolf です。一年ほど使用していましたがどちらも今のところ不具合はありません。
HDDの場合、運が悪いとメーカー問わず、初期不良にぶち当たったりするので、評価は難しいかなとか思ったり。
今買うなら4TBよりも大きい容量のものでもいいかなとは思いますが、HDDの値段も安定しませんね。
QNAPの初期設定はちょっとだけ敷居が高いかも
初期設定が終わったばかり
※QTS がバージョンアップされて、初期設定方法なども若干変わりましたが、考え方が大きく変わったわけではないので、記事初出時のままにしています。
まだ最低限の設定が終わったところです。
設定時の顛末は別記事に書こうと思いますが、とりあえず Synology から QNAP に乗り換えてみた感想を。
初期設定は Synology の方が分かりやすいかなと思うので、NASの購入が初めてだなんて人は、素直にSynology のDS220Jで良いと思います。
マニュアル類
QNAP の NAS 全てがそうなのかわかりませんが、スタートアップガイドなど、QNAP の同封物と日本の代理店の同封物が混在していたり日本語化されているものとそうでないものとあったり、どれが何やらちょっと混乱します。
初期設定についても、Synology と同様にQNAP もウィザード方式でできますが、環境の問題なのか言語が英語で始まってしまって自分で言語変更したりしました。
さらに、日本語訳がそこまで完璧ではない上に、やれストレージプールだの、ボリュームの種類を選べだの当たり前のように色んな用語が出てきて戸惑います。これは実際に触っているうちに慣れるので、わからなければ初期設定のオススメ通りにしておけばよいです。
日本語訳云々は Synology でも変わらないかもしれませんが、 Synology のNASの初期設定は何もわからなくてもスムーズに終わったような気がします。
管理画面
初期設定(ファームウェアのインストール)が終われば、設定したIDとパスワードを入力して管理画面にログインします。Synology と同様に、GUIのメニューがあります。
QNAP ではインストールしたアプリケーションなどが全てデスクトップに並んでいく方式ですね。乱暴に言えばiPhoneみたいな感じでしょうか。私はandroid使いなのでよくわかりませんが。
※不要なショートカットは後から削除できるようです
基本的な設定はコントロールパネルから行うのですが、メニューによってはアプリケーションが起動したりして、統一感がないです。最初のうちはどこに何があるのか戸惑いましたがすぐに慣れます。
動作音について
話は変わって、最初の起動時は物凄い勢いでファンが回ってびっくりしましたが、それも最初だけで起動後はデフォルトの設定のままでも、ファンの音はほとんど気になりません。HDDの音の方が気になるくらいです。
最初はDS216J より静かかなと思いましたが、HDDの音が気になるというのはそれはそれで問題かもしれません。
本体がコンパクトなのが、裏目に出ているのでしょうか。設置場所にもよっても、印象は変わると思います。TS-230がどうこうというより、HDDに依存するようです。
(後日追記)
昼間は特に気になりませんが、夜静かになると音が気になるようになりました。おそらくHDDのシーク音だと思われます。設置場所によって結構変わるので、気になる方は設置場所も気にしてみてください。
(追記終わり)
できることできないことはどっちもどっち
LED・ビープ音設定
Synology でできたことがQNAP ではできないとか、その逆とかは沢山あると思います。
とりあえずNASとしてデータを保管するという意味で、TS-230が致命的に何かが欠けていることはないです。
例えば、些細なことですが 、LEDランプの挙動やビープ音の挙動などは、Synologyの方が細かく設定できたような気がします。
DS216J では夜中にLED を暗くしたり、再起動(電源オフ→電源オン)などしていました。
TS-230ではビープ音をオフにする設定にしているのに、電源オン時にどうしてもビープ音が鳴ってしまうので、電源のスケジュールは設定していません。LED はとりあえず、夜だけ暗くするような設定にしました。
スナップショット
一方で、TS-230はエントリーモデルながら、DS216J では対応していない、スナップショットに対応しています。
エントリーモデルということもあり、大量のスナップショットは撮れませんし、初期設定に少し手間取りましたが、折角なので設定しました。
各種アプリ・マルチメディア
androidアプリもSynology と同様に複数のアプリが用意されています。
本体の設定に必死で、androidアプリはまだそこまで触れていないので、アプリの出来を評価できるレベルではありませんがSynologyよりもNASへのログインは速くできるような気がします。
使い勝手はそれほど大きくは変わらないかも。
あとマルチメディア関係の設定は必要ですが、音楽、画像、動画それぞれターゲットにするフォルダを指定します。DLNAを使用するのであれば、まとめて指定します。
あるいは、PhotoStation、VideoStation、MusicStationと、それぞれアプリケーション毎に指定も可能です。私は後者の方法で設定しました。
どちらにせよ、Multimedia Console というアプリをインストールして設定することになりますが、QNAPの方が細かい指定ができるように思います。
まとめ
細かいことを書きだすとキリがないので、このあたりにしますが。今のところは買い替えて良かったと思っています。
少なくとも、DS216J を使うことができていた人なら、TS-230 は問題なく使えると思いますよ。
記事の途中にも書きましたが、ライトな用途であれば、QNAP TS-230 でも、Synology DS220J でもどちらでも問題ないと思います。
強いて言うなら、Synology の方が初心者にもやさしいかなという印象です。
QNAP はやや敷居は高くなりますが、慣れればいろいろなことができます。
TS-230 の 設定の細かい話はつづきの記事で。